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広報

2011-12-21
健康相談広場(3) 『自宅での療養生活に不安』
お答えいただいたのは…          新板橋クリニック 院長 清水公一先生

(消化器・胃腸科・外科・内科・肛門科/東京都板橋区)
Q

家族が都内の大きな病院に入院し、がんの手術をしました。今後は通院しながら、家で過ごしながらの治療になると、自宅近くのクリニックを紹介されましたが、大きな病院でなくても適切な治療をしていただけるのか不安です。

A

ご不安はごもっともですね。私のクリニックでも月に40名くらいのがん患者さんの治療をおこなっていますので、参考にしていただければと思います。
多くの場合、病院との連携によって患者さんが紹介されてきます。手術後、すでにがんはなく、化学療法や定期検査などの治療をする方、術後、再発して抗がん剤による治療と定期検査、ケアを必要としている方、手術や抗がん剤治療が出来ない状態で、生活のサポートのために在宅療養をされる方などです。
クリニックでもがんの治療ができるのかと不安を抱いている患者さんは少なくありません。施設、設備などのハード面での不安、抗がん剤の副作用、家でどのようにすごしたらよいのか、具合が悪くなった時はどうしたらよいのか、など皆さん多くの不安を抱えていらっしゃいます。
治療は、抗がん剤による化学療法、定期的な検査、検診、必要なケアを行うことです。私は5年前に病院でのがん患者さんの手術、治療の経験から、化学療法や必要な検査が行なえるように設備をしたクリニックを開業しました。消化器が専門でしたので化学療法は消化器(胃、腸、肝臓、胆道、膵臓など)に限っていますが、検診やケアは幅広く対応させていただいています。
抗がん剤の副作用については、起こり得ることはご説明しますが、極力つらいことのないように治療を行うことをお伝えします。感じていらっしゃる不安を伺って、自宅で、外出も含めて普通に生活していただけるようにするためにどうするか、など一緒に考え、お話しします。また、具合が悪くなった時のご心配については、私自身がいつでも連絡がとれるようにしていることをお伝えしています。

Q

治療しながら生活していく上で注意することはありますか?

A

生活のために治療をするのであって、治療のために生活するのではないのです。ですから、調子が良ければ行きたいところへ外出したり、家で好きなことをして過ごしたりできるように、治療していきます。
深刻な病を告げられ、患者さん自身はもちろんご家族にとっても、自分という存在が揺らいでいて、様々な苦しみを抱えている状態だと思います。
そこから、「ここでこれから治療ができる」「自宅で、家族と共に生活しながら過ごせる」「具合が悪い時はいつでも先生に連絡できる」「外出したり、自由に自分の時間を生きられる」など、患者さんの将来の安心、周囲との関係、自分で選択できることなどを担保してあげて、“存在を援助”することが私たちの役割であり、医療そのものだと考えています。
これは、在宅医療に限らず、通常の医療すべてに言えることです。患者さん本人と家族を支えるため、私たちは寄り添って差し上げたいと思います。

 
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