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健康百話

2015-10-07
健康百話(31)健康について 5.教育と教養
長廻 紘

 江戸時代の儒者・貝原益軒に『養生訓(貝原益軒)』があってよく読まれたように、日本人は昔から健康にそれなりに気を使ってきています。好き放題に振舞って50才前に亡くなった信長と健康に留意して長生きし天下を取った家康。異常のない状態を健康とすることに関しては、昔も今も変わりはないようですが、昔の日本人の健康感は健康をいかに維持するかであって、健康というある目標を置いてそれに向かって努力するという現代の健康観とは微妙に差があるようです。養生訓にいう健康とは、生まれたままの自然の状態を指しています。
健康について書いてきましたが、健康を外側から眺めているような内容が多かったと思います。健康についてお前は具体的にどうしたら良いと考えているのかと聞かれそうです。特別健康でもないので誇るようなものはありませんが、なにか述べないと無責任のような気がします。私が実行していることを述べてお許しいただこうと思います。毎朝10分のTV体操と2時間を目標にした歩き(月のうち10日ほどは高尾山の登山、その他は近所たとえば井之頭池)、それにここ10年ほど毎年スペインとフランスのサンチャゴ巡礼路を一か月前後かけて歩いています。以上の動にたいして静としての静坐。静坐は座位で30―50分ほど坐りますが、ポイントは横隔膜を下げる腹式呼吸です。吸気時に腹部内臓を下方へ押し下げる(胃腸などの内臓を刺激する)ことになり血行と胃腸の働きが良くなります。ワープロなどを使うようになって手指の運動が減ったと思うので「般若心経」の手書きもおこなっています。飲食に関しては水を飲む、糖分塩分を控える、アルコールはやめていたが70過ぎたら飲みたくてもそんな量が飲めないので解禁。そういったところです。
歩くことは全身運動であり、知ってか知らずにか昔から推奨されたようです。『方丈記』には「つねに歩き、つねに働くは養生なるべし」とありますし、俳人芭蕉は「奥の細道」に見るように本州中を歩き回っています。ただ、健康と寿命はあまり関係ないようで彼は50歳前に亡くなっています。芭蕉は信長と同じように他の人の2倍どころか3倍以上の仕事をしています。ブラブラ100才まで生きるか、根を詰めて50前後で死ぬことも厭わないか。健康か仕事か。健康であってこそ仕事もできるので、寿命か仕事かの方が正しいでしょう。わたしは才能がないことが分かったので100才派で行こうと思っています。
鴨長明が言ったように、歩き働くことは重要です。誰が言い出したかは忘れましたが、「教育と教養」は特に自分で心がけないと実行できない老人が心がけなければならない重要な事と思います。教育すなわち今日行く。教養、今日用がある。何もすることなく終日家にこもり何処へも行かない、非教育。することがない用事がない、非教養。

 
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