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健康百話

2015-04-01
健康百話(15)ストレッチ
長廻 紘

 身体は放っておくと衰える一方で固くなって動かなくなる。いつごろからそうなるかは人にもよるが普通はいわゆる中年からである。昔は楽々できたことが努力しないとできない、努力してもできないようになる。そうならないために筋力が衰えないように維持し、できれば増強してゆくことが求められる。加齢にともなって筋力が著しく低下することをサルコペニアという。筋力が低下すると姿勢保持が難しくなり、転倒や骨折の原因となる。要介護になる原因のトップは運動器の障害で全体の25%を占める。
身体中に筋肉はあるが、内臓筋と運動筋に分けられる。前者は意識しないでも動いている心臓や消化管の筋肉などの不随意筋であり放っておいて衰えるということは無い。手や足の筋肉である運動筋は随意筋であり、使い動かさないと目に見えて衰えてしまう。たとえば病気で寝込んだ場合、病気は治っても寝ている間に足の筋肉が衰えて歩けなくなったとはよく聞く話である。
日常的に歩いているので、脚の筋肉は大丈夫と思われるがさもあらず。中高年では、万歩計を使って日にある程度以上歩くよう努力してやっと維持できているのである。脚の筋力を示す歩行スピードは筋力状態の良い目安となる。これまた中高年以降遅くなり、たとえば1時間に4-5㌔歩けたのがいつの間にか3㌔程度になっている。一般的に言って、足の速い人ほど長生きといわれている。これはあくまでも普通人のことで、競歩やマラソンのランナーが長生きとのデータはない。
運動筋は加齢とともに一律に衰えるのではなく、太もも、腰、体幹などの大きな筋肉ほど衰えやすい。そこで意識的な筋肉トレーニング(筋トレ)が必要になってくるわけである。ストレッチ運動が最近脚光を浴びています。普段の生活で縮こまった胸・肩・腰の筋肉をのばすのをストレッチといいます。いろいろな方法がありますが無理しないことが長続きして最終的に効果を上げる道です。簡単そうですが基本を抑えておかないと効果的でないので、参考になるテキストにもとづいて始めるのが良いと思います。たとえば、身体運動科学の専門家、石井直方氏の『スポーツのための体幹トレ-ニング練習メニュー1200(池田書店)』。筋肉に力を入れ続けながら、ゆっくり動かすと、筋肉中の血流が制限され酸素不足の状態になり急速に筋繊維が疲労します。これは筋肉が高い負荷のもとでハードな運動をしたのと同じ状態になり、筋力アップにつながります。手足だけではなく、体幹(手足と首から上を除いた胴体部分)を意識的に鍛えることも勧められています。そのことを特にストレッチということもあります。注意すべきは、いきなり過度な負荷をかけて却って関節を痛めたりするので軽いメニューから初めてだんだんレベルを上げて行くことです。
運動だけではなく、それと同時に栄養を取ることを忘れてはいけません.詳細は略すが、筋肉と骨に必要な栄養はタンパク質とカルシュウムであり、タンパク質は一日50g、カルシュウムは一日650㎎といわれています。

 
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